2004年12月28日

造血幹細胞移植によるリスク

最近では、骨髄移植をおこなえば白血病は治る、みたいな認識もあるかも
しれませんが、必ずしもそうじゃないです。もちろん、数十年という単位
で見ると、治療成績は格段に進歩しているそうです。とはいっても、
移植=完治という図式が簡単にあてはまるほどくみし易い相手ではあり
ません。

造血幹細胞移植にはさまざまなリスクが伴います。

 

まず、移植の前処置と呼ばれる段階、移植前の準備ですね。ここで、
放射線を大量に浴び、またかなり強力な抗がん剤を投与します。
こうすることで、ドナーの造血幹細胞が患者の体に入る前に、骨髄の中を
からっぽにするんです。
そうすると、どうなるかというと、もう造血はされないですから、白血球
がほとんどゼロの状態、つまり細菌や真菌(かび)に対して全く抵抗力が
ない状態になるんです。この状態で、感染してしまって体調を崩したり
すると、死にいたることがあります。
だから、造血幹細胞移植では、ちりのない状態で治療を受けられる無菌室
や無菌病棟というハードウェアも大事になってくるんです。

次に、移植後ですが、GVHDという、現象があります。
日本語では、移植片対宿主反応病というのですが、分かりずらいですね。
これは、ドナーの血液中のリンパ球が、患者の体の臓器を異物とみなして、
攻撃してしまう、というものです。本来なら白血球中のリンパ球は、外からの
ばい菌とかそういうものを攻撃してやっつけて体を守るんですが、そうじゃ
なくて、自分の体を攻撃してしまうという。。。
これを防ぐための方法や薬も当然移植後は服用するのですが、それだけ
では抑えきれなかったり、薬を減らす過程でGVHDがひどくなったり。。。
これもひどいものだと死に至る可能性があります。
これから述べていきますが、現在の私はこのGVHD、特に慢性GVHDと
闘っている状態です。

もうひとつ、白血病の再発。
移植して造血幹細胞が新しいものになったとしても、移植前の前処置で
完全に白血病細胞がなくなっていない、ということも考えられます。
それが、移植後の過程を経て完全に死滅していれば、移植は成功といえます
し再発することもないんでしょうが、残念ながら、ある程度残っていた
場合には、再発することがあるそうです。
再発したときの治療方法で新たな報告があったみたいですが、再発というのは
治療をまたやり直し、ということですから、また体にかかる負担とかいろんな
面で、やはり大変です。


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